社長!!会社の決算月3月のままで良いのですか?
もう今年も3月が終わり新年度が始まりました。我々のような税理士業界は年末から3月にかけて繁忙期で5月くらいまではその繁忙期を引きずって忙しくなります。
なぜ5月までかというと3月決算法人が世の中としては多いからです。
では、どれくらい多いかというと国税庁のデータによると3月決算法人は全体の約20%あるようです。
次いで9月が11%、12月が10%という数字となっております。
ちなみにサンアップでは3月決算法人はほとんどありません。
それには訳があって私がオススメしていないからです。
3月もしくは9月は銀行にとっても決算(9月は半期決算)で業績を上げたい月でもあります。
このタイミングは銀行の営業マンにとっても是が非でも成績を上げたい月です。
特に業績が良い会社で日ごろから銀行と良好な関係を取っている会社なら営業マンから一か月だけで良いから借りてくれませんか。
と営業がかかってくることもあるかと思います。
そういったお願いは日ごろから聞いておくことは銀行との良好な関係を構築するうえでは大切な事です。
しかし、この時、3月を決算期にしている法人は要注意です。
それはなぜか?
借りたお金は決算書上では、、、
①お金が増えるので貸借対照表上総資産が増加する。
②でもその分だけ総負債も増えているので純資産は増減がない。
③総資産が増えても純資産の増減がないということは、自己資本比率(純資産÷総資産)は下がる。
ということになります。
会計の知識がないと何のことか分からないかもしれませんが、自己資本比率というのは銀行が重要視する指標の一つで、
これが下がるとあまり良くないという事です。
でもそれが分かっていて銀行はお金を貸しているんでしょ?と思った方は鋭いです。
その通りで、貸した銀行は別にこれについてはほとんど気にしません。
重要なのは複数取引をしていた場合の他銀行は嫌がります。
まあ、銀行が営業をかけてくるくらい業績の良い会社ならあまり他銀行も気にしないかもしれませんが、
たった1銀行の為に決算書の数字が悪くなってしまうという事は避けられるなら避けた方が良いという事には変わりありません。
これが3月を決算期にしない方が良いという理屈です。
決算期をいつにしたら良いのかというご相談は結構多いです。
まだまだ他にも決算期を決定するのに重要視するところがあります。
それはまた次の機会に。
節税や決算期の設定の仕方を詳しく知りたい方は
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2021年04月08日 13:55